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ユキザサ

Smilacina japonica

2007/5/18    あまり明るくない半日陰を好む
2007/5/13    葉は互生し先端に花序をつける

2007/4/21     この時点から細かい毛が目立つ

2007/4/24    葉を展開し始めた姿

2007/4/24    開花前の蕾

2007/5/13    雪にたとえられた可愛らしい花
日本全国の山地のやや湿り気のある林下に生える多年草です。
最初直立して地上部を出しその後に葉を展開し始め、段々と先端部が弓なりに斜めに
葉は茎の左右に互生し笹の葉のような長楕円型で長さは10cm前後となります。
裏面には細毛が目立ち、この細毛は芽だしの頃から見られ同定の際にも役立つ特徴です。
縁は全縁ですが歪んで波打つ個体が多く見られます。これも特徴の一つでしょう。
花期は5,6月ごろ、先端の花序に小さな白い花をつけます。この花は両性花であり花弁と
雄しべはそれぞれ6個あり中心に白く短い雌しべが一本あります。
茎や葉の様子がミヤマナルコユリやチゴユリに似ますが花の様子が決定的に違いますので
開花後の見分けは容易です。果実は秋に赤く熟します。
名前の由来は葉を笹の葉に、花を雪に見立てたというなかなか素敵な命名のされ方です。
また、茹でると小豆のような匂いがすることからアズキナの別名もあります。
北国ではこちらアズキナのほうが通じやすい場合もあります。

利用法

アマドコロには若干の苦味、エグみを感じますがこちらのユキザサはクセやエグみがまったくなく
甘みとわずかなぬめりがありアマドコロをさらに食べやすくした感じです。
個人的にはかなり美味しいと思いますがあまり群生しているのをお目にかからないのが残念です。
さっと茹でておひたし、和え物はもちろんのこと、汁物や炒め物、天ぷらなどなんにでも使うことができます。
収穫の際に毒草と言われているホウチャクソウと間違えないように注意してください。
(中毒例もなく食べても大丈夫だったと言う話もあるので単にまずいと言うだけかもしれないですが)
とはいっても他のアマドコロ類とは違い葉の裏、茎にも目でわかるほどの細かい毛が付いていますので
見分けは比較的容易な部類に入ります。

栽培法

やや暗めの林下に自生する植物で強い直射日光は嫌うようですので西日の当たらない半日陰で管理をしてください。
用土は肥沃で腐植質が多く水持ち水捌けの良い用土で地植えの場合は腐葉土やピートモスなどで土壌改良します。
鉢植えの場合も腐食質が豊富で水捌け水持ちのバランスの取れた用土を作ってあげるようにします。
あまり深く植えると芽だしが遅れたり、最悪出てこないことがありますのでやや浅めに植えるけるようにします。
自生地ではやや湿っぽい場所で良く見かけますがそんなにこまめに潅水する必要はなく乾いてきたら
潅水するという程度で問題ありません。とはいっても完全な乾燥は厳禁です。
増殖は株分けか実生で行います。結実率は30〜50%ぐらいであまりよくありませんが花が大量につくので
問題はありません。赤く熟した後そのまま撒いても発芽しますが種子を取り出しいったん水洗いして
1-2日水に漬けた後にすぐに撒き、軽く覆土します。種まきの用土はバーミキュライトなどがお勧めです。

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