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ブルーベリーについて

ブルーベリーとは

    ブルーベリーはアメリカに自生するツツジ科の植物で
    春はスズランのようなかわいらしい花をつけ、夏には甘酸っぱいおいしい果実が楽しめ
    秋には葉が真っ赤に紅葉する一年中楽しめる果樹です。
    木の大きさも2m前後と大きくならず、鉢植え栽培にも向きます。
    目に良いといわれサプリメントなどにもなっているブルーベリーですが
    果実販売はほとんどされず、ブルーベリー園も他の果樹園に比べ少なく
    果樹としてはまだまだマイナーであるといわざるおえません。
    本場のアメリカでは売られている果実にもちゃんと品種が明記されてると聞きます。
    日本でのリンゴのような感じですね。
    しかし最近では家庭での栽培において人気が出てきているのか
    ホームセンターでの取り扱いがかなり多くなってきています。
    他の果樹に比べ栽培は容易で、自分で育て収穫したブルーベリーのおいしさは他では味わえません。
    みなさんも家庭で簡単に楽しめるブルーベリーをまずは鉢植えからはじめてみませんか?

系統について

    ブルーベリーは大まかに分けて北米原産のハイブッシュ系、米国東南部原産のラビットアイ系
    米国北西からカナダなどに自生するローブッシュ系の3タイプに大別でき、その中でも日本で良く
    出回っているものはハイブッシュ系から品種改良されたノーザン(北部)ハイブッシュ系
    南米種を改良したラビットアイ系、ラビットアイ系とノーザンハイブッシュ系
    又は暖地適正種とハイブッシュ系を交配したサザン(南部)ハイブッシュ系の3系統になります。
    また、通販など利用すればローブッシュとノーザンハイブッシュ系を交配した
    ハーフ(半樹高)ハイブッシュ系なども入手することが可能です。

  • ノーザンハイブッシュ系
  • 日本に一番最初に導入された系統であり
    ビックセブンをはじめ昔から大粒で果実品質に優れたものが多い。
    しかし土壌適正や耐暑性が劣るものが多く代表的なSpartanは
    果実品質は最高級品であるものの少し気を抜くとすぐ枯れてしまうようである。
    最近では接木苗も多く販売されるようになってきているので
    そちらを試してみるのも良いかもしれない。
    収穫期は早く6月から8月まででラビットアイ系とは少しずれる。
    樹高は1.5m〜2mと人間の背の高さぐらいのものが多い。
    歴史が一番長いだけあり品種量も最も多く出回っており入手しやすい系統。

  • サザンハイブッシュ系
  • 比較的新しい系統で新品種の発表も盛んに行われている。
    ラビットアイ系とハイブッシュ系のいいとこ取りといわれていたが
    どちらかというとハイブッシュ系に近く樹勢は一部を除いて
    ノーザンハイブッシュ系よりマシ、という程度のものが多い。
    全体的にやけに過湿を嫌う品種が多い。
    樹高は1m〜1.5mとノーザンハイブッシュ系よりも小さい。
    サザンハイブッシュ系の開発が盛んなフロリダは緯度だけで言えば沖縄と同じぐらいになる。
    そのため休眠必要量が少ないものが多く
    暖地では3月頃から開花し極早生種は全系統中一番早く開花、結実する。
    最近ではホームセンターでも見かけるようになってきている。

  • ラビットアイ系
  • 名前の通り幼果がうさぎの目のように赤くなることから名づけられた。
    強健品種が多く全系統中で一番栽培が簡単。
    その代わり樹高2m以上と全系統中一番大きくなるのである程度の場所が必要。
    耐暑性だけでなく耐寒性もあり当地での栽培はまったく問題ない。
    導入当初は果実品質がハイブッシュ系に劣るとされていたが
    今では品種改良が進みハイブッシュ系にも負けないものも数多く出てきている。
    しかしEthel、Myers、Suwanneeなど品種改良のされていない原種が
    未だ普通に販売されているので購入の際は注意したい。
    また、ハイブッシュ系に比べ追熟期間を少しばかり長くする必要もある。
    収穫期はハイブッシュ系の後になり早いもので6月末、遅いもので10月頃まで。

  • ハーフハイブッシュ系
  • 豪雪地に自生していたローブッシュの交配種であるので
    雪や寒さに強く樹高も1m以下とコンパクトである。
    ブルーベリー大図鑑によると意外と耐暑性もあるとの記述がある。
    栽培していないのでどの程度まで大丈夫なのはわからないが
    もしかしたらノーザンハイブッシュ系より育てやすい系統かもしれない。

品種について

    現在ブルーベリーの品種は200以上あるといわれ日本で入手可能なものだけでも100品種を超えます。
    品種によって花期、収穫期はもちろんのこと果実の品質、花の違い、枝や葉の違い、株自体の性質など
    微妙なことではありますがそれぞれ個性を持っています。
    最近ではホームセンターでも数多くの品種が扱われています。
    中には珍しい品種もホームセンターにおいてあり驚くこともありますが
    全てのホームセンターがそういうわけでもなく、品種違いの苗や不良育成苗だったりすることもあるようです。
    後者は手にとって見てみればそれなりにわかるものですが
    前者は素人にはどうしようもなく、信頼の置ける業者から買うのも一つだと思います。
    また、中にはただブルーベリーと書かれたものや聞いたこともない名前の品種名のものもあります。
    そういったものは実生の可能性が高く特性の定まっている品種に比べリスクが高いので
    よほど気に入った要素でもなければ避けるべきでしょう。
    ※オンリーワンブルーベリーというものを見かけましたがこれも実生のようです。

    品種名に関して日本語明記の場合同じ品種でも微妙な違いが見られます。
    これは商標登録として登録されていた場合、他社はその名称での販売ができなくなるためで
    Spartanだけでもスパータン、スパルタン、スタータングロー、キングスパータン
    ビックスパータン、大実スパータンなどかなりの名称で売られています。(探せばまだあると思います。)
    名前が似ていれば同一の品種かと言えばそうでもなく
    ブルーレイとニューブルーレイはまったく別の品種だということなのでさらに購入者を混乱させる状況です。
    色々大人の事情もあるのでしょうができればこのような買い手に迷惑かかることはやめてほしいものですね。